日記、あるいは、ある断章の提示

2003、12/3〜2004、3/31



桜は満開。やけに暖かい。さらに暑いシンガポールでサッカーは失態とも言うべき辛勝。新婚2人組の柳沢、中村は最低だった。奥方達はサゲマンと呼ばれないようにね。素人監督ジーコの実力がよく現れている。もちろんその体制を作ったのは川口氏。彼がJリーグを立ち上げた功労者と聞くがはたしてほんとうに実績はあるのか。テコンドーのオリンピック出場でももめている。政治家とスポーツ協会役員という最低人種のお友達関係って開発途上国とかに多そう。
一昨日、突然小泉が年金は一元化が望ましいと発言。今、通そうとしているものが抜本改革だと言ってきたので、政府も自民党も公明党もびっくり。とうぜん真意は参院選にあり。国民の年金への関心が異常に高まっているので、年金問題を選挙の争点からそらしたいからなのだ。(31/Mar/2004 T.S.)

この年度末、消えていくものがいくつか。「噂の真相」休刊、「ニュースステーション(TVアサヒ)」終了など。体制側には祝杯をあげるものも居るのではとも伝えていた。青臭く昔ながらの反体制的スタンスを取っていた久米氏もここまで続ければ、それはそれで一芸。まだ続けるという「サンデープロジェクト」田原総一郎の自分の頭の悪さを知ってただの仕掛け人ぶりっこで業界を生き延びようとするだけの輩よりは好感がもたれる。島田伸助の卒業をスタッフ皆で持ち上げていたのは何故だろう。選挙に出馬したら私は笑ってしまうが、やらせプロレスラーよりましだからと言うのが今の日本の政治状況。ほぼ惰性で続けていた「朝まで・・」はこのところ低調だったが、3月末のもの(たしか赤軍派とオウムのことだったがあまり関係なく話はすすんでいた)では左右の立場に関係なく、日本における危機感の共感があったように思われる。いわゆる知識人が自らの非力さを感じてのことだろう。でもいつものように私は寝てしまった。
ヤシン師の殺害は波紋を呼んでいるが、米国は拒否権で非難決議を否決した。当然、殺害以前にシャロンとブッシュで話はついていた筈。シャロンはなんとしても第5次中東戦争に持ち込みたいのだ。じりじり支持率が下がってくれば、彼の得意技は戦争だけなのだから何とか相手を怒らせて報復させたいのだ。アラファトを殺すのはいつでも出来るがそれは最後。シャロンはアラファトに私的怨念があるから、とことんアラファトを苦しめてから殺したいのだ。(28/Mar/2004 T.S.)

ハルウララはいつのまにか馬主が変わっていた。競馬ライターの女性らしい。とすると武が乗った今回の騒動も彼女が仕掛けたものなのだろう。高知競馬場には入場券しか収入がなく、グッズなど数億円をもうけたのはこの馬主だけらしい。踊ったマスコミにも仕掛けがされていただろう。
先日、イラクで亡くなった奥大使(当時次官)たちの殺害はどうも米国による誤射であるらしい見解があって、かなり信憑性が高い。状況証拠がこれを示していて、米国から報告を受けた外務省や官邸は自衛隊派遣の決議ためにすぐにこれを隠した。日本で、事件の調査も遅々と進んでいない。たぶん発表は参院選のあとになる。テロリストでなく米国に殺されたという犬死にではあまりに悲しい。しかも、その死までも政治に利用される悲しさ。その虚偽を支持し、後でウソだと分かってもなあなあに済ませるアホな国民。(23/Mar/2004 T.S.)

桜が異常に早く咲く気候だったのに今日は冷たい雨。花見の屋台などの業者はほっと一息だろう。あまり早い花見は商売にならないから。新入社員が場所取りをするくらいの時期がやはり花見だなという気分はある。
スペインで政権交代があってイタリアにも影響は出てきている。アスナールが事前、新聞にわざわざバスクだとふれて回って選挙を有利にしようとしていた事まで分かってきた。日本では同じような情報操作が見つかっても政権交代はないだろう。日本で革命がこれまでなかったことは大きい。日本人は封建時代の意識をずっと引き継いでいて、「お上」という表現はそれを象徴している。天皇制を戦後も続けたことはその国民性を考慮してのことだ。民主主義なんてまだまだこれから。
台湾の選挙はもめている。まるで劇画だ。暗殺未遂もあったが、これも真実はなかなか分からないかも知れない。
あの「ハルウララ」に武豊が乗ったことを伝えていて、高知競馬は大入りであったし、マスコミもみな大騒ぎのようだ。以前からこの手のニュースにはがっかりしていた。負けてもがんばる馬だと持ち上げている。はたしてそうだろうか。ただ足が遅いだけ。しかもかなり性格の悪い馬らしく厩舎はぼこぼこ。当然このあたりは伝えられない。ここにもマスコミの情報操作(ウケねらい)と貧相で言い訳ばかりする日本人の姿しか見えてこない。なぜ結果をきちっと見つめられない。なぜ責任を取ることが出来ないのだ。こんな日本人が多いから当然政治も変わらない。
ハマスの創始者ヤシン師をイスラエルのシャロンが暗殺した(正確にはイスラエル議会が)。もう中東はだめだ。こんなイスラエルを創ったのは英国、そして米国が育てた。英国はその後めんどくさくなってほっぽり出した。中東問題に救いを見せてくれる未来はあるのだろうか。(22/Mar/2004 T.S.)

マラソン高橋問題は連日TVをにぎわした。その背景をいろいろ話しているがほとんどつっこみをしていない。ほんの一部のメディアではほのめかしていたが、決定前夜に河野洋平が各委員に電話で高橋を落とすことを根回ししていたことが推測される。近々週刊誌がそのあたりを取り上げるだろうが、政治家が関与すべき問題でないことをわかっていない。スポーツは政治の下部組織としか考えていないことの現れ。日本のスポーツ関係者はみな長いものに巻かれる連中ばかりだから簡単。
サッカーオリンピック予選は昨夜かろうじてレバノン戦に勝ったが、すでに自力優勝がないことをメディアは伝えない。得失点差で有利だと伝えるが、実はどちらをオリンピックに出すかはレバノンの手中にある。次戦でレバノンがわざとやる気を出さずバーレーンに10点くらい取らせればいいのだ。いまやるべき事はレバノンにずるをしないように根回しすること。レバノンが善戦すれば日本から見返りがあることを知らせればよい。
内向きの根回ししかしない政治家は必要ない。外交が不在と言われるゆえんであろう。(17/Mar/2004 T.S.)

サッカーは日本ラウンド、まさかの初戦バーレーンに敗北。直前、UAEが引き分けたことも精神的にあいまいさ気持ちを呼んでいただろう。若い彼らには気を引き締めることは出来なかったのだろうし、相手が何を考えてくるかとか悪い場面を想定しておくなど知的なトレーニングはまだ未熟。これでアテネに行けない可能性もかなり出てきたのだが、私は試合を観ていて、今回行けなかったとしてもいいのではないかと感じた。20歳頃の敗北感はきっと彼らの人生にはいい経験になるはず。ツキや他力本願で物事がうまくいってしまった中年の輩になってからではもう遅いからだ。
それに、最近スペインであったようにテロがアテネで起こる可能性もある。米国や英国、日本などで起こすよりアテネではずっとたやすいだろう。それにしてもアルカイダの犯行声明が出てもスペイン政府はバスクのテロだとずっと言い張っていた。もうすぐスペインの総選挙があることも原因。イラク戦争に賛成してきたアスナール首相はバスクのせいにしてごまかしかったのだ。たぶん総選挙が終わるまで、まだバスクの可能性があると言い続けるだろう。ブッシュが大量破壊兵器があるかも知れないと言い続けているように。
サッカーの敗北は、なんとなく日本チームがアテネに行かない方がいいよと神様が言っているような気がする。(14/Mar/2004 T.S.)

警察の不祥事が相次いでいる。北海道県警問題でもまだじたばたしているし、すでに日本最大の暴力団でしかなくなったのか。
先日オウムの麻原の裁判でひさびさにマスコミに多くオウムが取り上げられていたが、はたしてきちんとした分析はなされてきたか。遺族が麻原を極刑にしてほしいという場面を流すだけでは意味がない。局によって取り上げかたに温度差があり、どこがアホ局かが分かりやすかった。オウムはじつは日本という国の縮図でもあることを理解せねばならない。サンデー毎日には「小泉は麻原に似てきた」とあったし、男性原理に終始し右傾化している現政権がオウムと同じ構造でもあり、その場かぎりの言い逃れを堂々と言い張る小泉は末期の麻原そのものである。マスコミを操作しているところもそっくり。福田官房長官は上佑役だがより幼稚でディベートは下手そう。(10/Mar/2004 T.S.)

すでに3月。暖かかったり寒かったりで不安定な昨今。沈丁花も香り始めている。風は冷たいが明るい日差しの中、表に出るとすぐ前の道路にTV中継車。ほぼすべてのTV局の車が来ている。何か事件かテロかと思ったが、スタッフの顔つきからそうでもなさそう。なんと長嶋監督が脳梗塞(卒中?)で女子医大に入院したからだとわかった。このあたりは当然渋滞している。中継車だけならたいした数ではないのだが、黒塗りのハイヤーが数十台路駐しているからだ。
そう言えば、かつて新聞社に入ったばかりの若い女性記者がハイヤーを乗り回していたのを覚えている。高級官僚ばかりでなくメディア関係者にも特権意識が養われてしまう土壌はある。公務員にパブリックサーバントとしての意識が低いのと同様に、メディアのなかで公正さや公共のために報道や番組を作るという意識は減少してはいないか。視聴率が稼げればスポンサーが認めてくれる、だたそれだけが基準になっていないか。銀行同様、メディアも役所に守られている業界であることはあまり知られていない。だからニュースを鵜呑みにしてはいけない。(5/Mar/2004 T.S.)

国連が自衛隊派遣にお墨付きをつけたという報道が多いがはたしてそれだけ?当然、復興に日本マネーを期待し、何かしらの裏取引があったと見る方が普通でしょう。おばかな日本国民は裏まで読まない。
北朝鮮の六カ国協議ははじまったが、まず北朝鮮は約束を守り5人をピョンヤンに戻すことが先決と基本姿勢を示した。「メンツ」を潰したことへの反発は大きい。北朝鮮はなにかしらの戦略で言っているのだろうけれど、そう言えば「メンツ」なんて昨今日本で聞いてない言葉。最後に実利があれば嘘をついても汚い手をつかってもいいし、長いものには巻かれろという日本の風潮とはちょっとちがった反応ですよね。あえて「メンツ」に近い感情を感じるのが官僚や警察だが、これは自分たちが特権階級であるということを守るためにどんな「真実」も認めないというあがき。 土地の借用の問題はあるが、サマワの整備は進んでいる。じつはサマワで自衛隊員が死亡したとき、亡くなった自衛官は靖国神社に祀られることになっている。遺族の反対があったとしてもである。とんでもないと思うであろうがこれは事実。小泉は国のために死んだのだから靖国に祀られて当然と言うであろうし、それを狙っている。たくさんはまずいが、数人が死んでくれるのが丁度いいと考えているはず。
年金問題で、受給50%を維持できるのは専業主婦をもつサラリーマンと公務員だけだと政府も認めた。いちばん低いのは独身男性で36%程度。嫁さんももらえない男は生きている価値がないと官僚が考えていることの証。専業主婦は遺族年金をもらえるが、嫁さんが稼いでいるひもの男は、いかに優秀な主夫であってももらえない。つまり現在の国というのはそんなもの、江戸時代より愚かな制度はたくさんありそう。(24/Feb/2004 T.S.)

先日、TVで芸能人や作家などが自分のお薦めの宿を温泉を紹介していた。確かに紹介者の趣味がわかるが、別の言い方をすれば「お里が知れる」という感想。本当に本人がセレクトしたかどうかも不明であるし、宿が広告費を払っているかも知れないのだが(つまりやらせ)当然本人は自分の趣味が問われることは分かっている筈。いくつかチャンネルを変えながら観ていたので半分くらいしかチェックしていないが、唯一私の「温泉のページ」と重なったのがM六温泉。わりと若い女性のタレントだかモデルだかが薦めていたが、なんと若い女性の間でその効能が口コミで広がっているということだった。たしかに酸性が強く皮膚病などには良かったと思う。
しかし、はたして自分が紹介者となった場合、本当にお薦めの宿をTVで話すだろうか。少なくとも時々行く大事な温泉ははずすでしょうし、私なら最低の温泉宿を紹介するか、命の危険もあるような場所にあったりすでに無くなったもの、せめて超B級の面白い温泉やぼったくりの宿を薦めて楽しむでしょうね。現在も未来もTVの温泉紹介番組というのは間違いなく嘘っぱちでバーチャルで眉唾ものであるのだから。そしてこの真実はじつはすべてのTV番組(もちろんニュースも)に共通しているということ。「うそっぱち」を信じているおめでたい輩は多い。
そうそう、私の「温泉のページ」は本当にいいところを紹介していますよ。だからイニシャルにしてあるんですけど。(15/Feb/2004 T.S.)

米国でブッシュの支持率が下がり戦争の必然性にたいする疑問も高くなったと伝えていたが、「そんなの分かっていたのにね」というのが普通の人の感想である筈。そうでないとしたら当たり前の事も分からないほど鈍くなったということ。開戦時、口を閉じた米国のいわゆる知識人は今なにを言っているのだろう。反対すれば損をするという感覚は強かっただろう。「損得」という素朴な判断を第一に掲げる人間は米国でも日本でも多いかも知れない。しかし、自分の利益だけを考える人が居ることはいつの時代も同じであろうが、個人的で近視的な利益、損得を足し算したものがそのまま国益ではないだろう。現行のシステムを肯定して算出するだけでなくシステムを修正して得られる利益を考えてくれるのが政治家などであるのに、小泉が言っている国益はシステムを想定しないばかりか足し算することもなく単に言い逃れのために使っているだけ。日本人は自分と同じくらい幼稚で情緒的で仕事のできない総理を支持してなんとなく安心している。
北朝鮮との関係が動きそうだというニュース。北朝鮮は田中均氏を指名してきている。じり貧の小泉総理が画策するのは前回同様の「パフォーマンス」。もちろん参院選前のタイミングを狙う。日本国民はもういちど騙される。日本の格付けはさらに下がるだろう。(13/Feb/2004 T.S.)

昨日、サマーワに自衛隊が着いた。本来ならこのニュースがトップであったはずだが、関学ワンゲルの遭難と救助のニュースがこの日のトップニュース。今日、救出された学生達は自らの慢心を認め謝罪記者会見を開いていた。若者は素直に詫びていた。決して自らの間違いを認めないこの国の官僚や政治家と比べた人も多いのではないか。同じ今日、米国の農務省はたほとんど調査もせずにBSEは大丈夫という結論。同じ時にカナダから輸入された牛が見つかっていないにもかかわらずである。何故かといえば、ブッシュを支持している農業団体がいるから。今年は選挙の年だからブッシュは逆らえない。選挙という民主主義の根幹が害悪のもとになっているという大きな矛盾。もちろん日本も例外ではない。すでに民主主義は死んでいるという現実。(10/Feb/2004 T.S.)

米国の大量破壊兵器の調査団長をしていたD・ケイ氏が議会で大量破壊兵器がなかったと証言。ところがアホの福田官房長は無かったことを証明していないからあるのだなどと意味不明なことを言う。もはや小泉学芸会内閣からは小学生の水掛言い合いのごとき無意味な屁理屈しか出てこない。かつてオウムが内閣を作っていたが自己撞着的なところは似ている。記者会見などで、まだオウムの方がかろうじてディベートになっていた気もする。理科系科目の成績低下が先日言われていたが、論理的な思考が出来ないどことか、この幼稚園児並の屁理屈で胸をはっている内閣、それを支持するチョー無能な国民という構図はいつまで続くのか。(29/Jan/2004 T.S.)

経歴詐称の古賀議員が街頭で説明したがまったくわけわからん。実に女々しい(差別用語でしょうか)野郎という印象だし状況判断も出来ない。まあ法律的にはきわどいところでしょうが引き際のまずさからしてメンタルなスポーツであるテニスの腕もたいしたこと無いでしょう。でも彼は以前、自民党の県会議員をしていて、その時も同じ経歴でやってたというから何で今頃と本人は思っているのかも。自民は経歴詐称をかなり前から知っていてこのタイミングで出してきた可能性が高い。おりしもイラクへの本隊派遣決定の時期に目くらましでマスコミを騒がせるのに成功している。昨年、民主党と自由党の合併の日、道路公団総裁の解任をぶつけてじゃまをしようとしたのが官邸であって、やり方が似ているから今回も官邸の仕掛けかも知れない。まあ福岡にはしょうもない人間しかいないのだと世間の印象は強まったか。(27/Jan/2004 T.S.)

今日、自衛隊の本体のイラク派兵が決まったらしいが、なんと世論調査では自衛隊派兵の支持が過半数となったと伝えている。最初は反対が多かったが、行ってしまったから仕方が無いという事なかれ主義の日本人体質がよく現れている。過半数のおおぼけ日本人より、うちのバカボン(猫)のほうがずっと賢いなと実感。
さて日本でのテロは大丈夫かと少し前には言われていたが、最近はあまりニュースなどでは言われない。ただ、東京の街にはパトカーや白バイが多めで、あちこちで車やバイクを捕まえまくっている。テロ警戒のついでに国民から罰金をカツアゲしてノルマの売り上げ確保なのだろう。
日本でのテロについては地下鉄だのなんだの誰でも考えられることしか評論家は言ってませんね。私がすぐに考えたのは「ディズニーランド」など米国文化をよく現していて人が集まるもの。他の手法としては小泉氏や自民党にかかわる施設や場所。小泉氏が訪れた靖国をはじめ、行きつけの店や遊説先というのはいかがか。小泉が来るとテロが起こるという噂は効くでしょうね。反対意見もまだ少し残っている創価学会というのもあり。911がなぜ貿易センターであったかをよく考えるべき。テロに狙われるのには必ず理由があることをメディアは伝えていない。(26/Jan/2004 T.S.)

今朝は冷えるということだったがたいしたことなく、しかも晴天でけっこう暖かい。冬のこの天気なら天丼屋だなと思ってスクーターを走らせたら、なんと建築予定のボードが。ビルが建つというので私が昨年山に行く直前に営業を終了していた。遠いので頻度はたいしたことなかったが、たぶん20年近く通った店。いろいろ天ぷらやはたくさんあるが、いちばん「正しい」天丼であるとの私の見解であった。まあ親父さんも刈り上げた頭もほぼ白かったし、職人としてのピークは過ぎたあたりだから潔く廃業としたのだろう。
ここで私が大切だと思うのは前述の「正しい」というセンス。皆、食べ物については好みもあろう。しかし「○○グルメ」だとか「○○ランキング」だとか本当の意味での食事ではなく情報だけで判断していないか。「有機野菜」とか「スローフード」「健康○○」とかも同じ。ただの能書きにすぎないことが多い。自分の舌や身体で判断できる人がはたしてどれほどいることか。いいかげんな情報を使い捨てにして生きている現代人には、もちろん恣意的に流される政治や戦争の情報もちゃんと判断できる筈もない。もう大人は皆殺しにしていいから、子供達にはうさんくさく幼稚な「正義」でなく「正しさ」のセンスを養わせるべき。(22/Jan/2004 T.S.)

少し遅いお昼、近くに出来た仏料理屋へランチにいくがなんと貸し切り。昨年末の土曜にも同じことがあった。ほぼ間違いなく近所のおばさんたちの団体でしょうね。わずか12席の仏料理屋に団体でいくセンスは日本人のおばさん達のもの。この不況にもかかわらず金と暇をもてあましている人種はけっして豊かさを体現していない。いまだにまっとうな「個」というものが存在しない日本をよく現している。
という訳でこれまた近所のTULLY'Sへいってブリーチーズを挟んだパンとコーヒーで昼飯とする。スタバとちがって若者に占領されていないところとコーヒーが普通においしいところがお気に入り。人種が異常に偏っている店というのは眉唾ものであるが客層のバランスもいい。BGMもだいたいジャズ系だし、おじさんでも落ち着ける。
コーヒーをすすりながら読んでいたのが「挑発する知」、姜尚中・宮台真司の対談集。大変わかりやすい本で皆さんにもお薦めする。東京では当然ほぼすべての書店にあるであろうこの本が、はたして実家のある田舎で平積みにされているのだろうか。なければ、そこは前近代地域であることの証であろうし、たぶんそうだ。(9/Jan/2004 T.S.)

大晦日の紅白はあいかわらずの低迷だったらしい。しかも裏で曙vsボブサップの時間帯には大きく視聴率で負けていたという。なぜかその時、紅白の出演は長渕剛だった。たぶんNHKの製作サイドがわざと裏番組が曙vsボブサップのところにセットしたのだろう。かつて紅白出演で生の長時間演奏をしてNHKをこけにした仕返しなのでしょうね。
そして、トリにSMAPをもってきた白組の歴史的圧勝。SMAPをたてたのはレコード大賞へのあてつけか。それよりイラク戦争の年に何故、紅組のトリに森山良子の「ざわわ」を持ってこなかったか。 NHKスタッフの一人くらいは思いついたはず。それともやはり自民党などへ配慮して「反戦歌」をトリに持ってくることを避けたのか。御用メディアである証拠ですかね。この戦争で米国のメディアも散々だったが、日本のそれはもっとひどい。護送船団銀行と同様にメディアは役所とべったりで競争はナシ。新しいTV局を作ることは通産省が許してこなかった。大手メディアは役人が親分のテキ屋みたいなもの。TV局や新聞社の給与がべらぼうに高いことを彼ら自らが知らせるわけもない。(5/Jan/2004 T.S.)

このところTVに民主党の菅氏がよく出ているようだ。先日は「花まるカフェ」などという主婦向けミーハー番組に夫婦でお揃いであった。これは明らかに戦略的なものであろう。どちらかというと保守的な無党派層が主な視聴者である番組を選んでいるのではないだろうか。次の参院選以後をにらんでのこと。たしかに伸子夫人は注目されつつある。嫁さんに逃げられた小泉氏との違いを見せるのはいい戦略だろう。しかし本質的な問題よりも雰囲気にながされるミーハー(これは死語?)主婦が多数であることを変えることが重要なはず。悲惨な日本のシステムに踏みつけにされている20代の若者をこそ連帯させるべき。アホな専業主婦に迎合するプロパガンダになれば自民党の安部氏を押し出したやりかたと同じになってしまう。賢明な伸子夫人であればそのことを懸念しているはずだが。(26/Dec/2003 T.S.)

フセインが女に裏切られたのでなく、通信を傍受されたという見方も出てきているが、発見が何故この時期だったのかについては疑問がありそう。6月以降ほぼ居場所はわかっていたという情報もある。ブッシュは当然自分の選挙対策として適当な時期を考えていたはず。イラク情勢がうまくいっていれば、選挙直前にフセインを拘束というのがベスト。じり貧になってきてしょうがなくカードを切ったという見方もある。そうであれば色々な問題発言が出そうな裁判は選挙のあとにしたい。小泉が自衛隊派遣決定を総選挙のあとにしたように。とにかく政治家はどうやって国民をだまそうとしよううかと知恵をしぼっているということ。(16/Dec/2003 T.S.)

フセインが拘束され、連合国側はしてやったりと大騒ぎ。情報をもたらしたのはフセインの第2夫人らしく、女に裏切られたということですね。夫人も27億円という懸賞金が欲しかったのでしょう。皆さんは大丈夫ですか。
フセインはほぼ本物であろうが、何故米軍は彼を殺さなかったのだろう。米国に不利な発言が表に出ることは阻止したいはずである。今後、どこで裁判をするかが大きな問題になる。米国は引き渡しについて明言していない。イラク人に引き渡して、イラク人の手で裁く、もしくはハーグで国際裁判にするかが考えられるが、どちらも米国にとっては頭の痛い問題のはず。かつて米国と手を組んでいたフセインが何を言い出すか分からない。今後、米政権内でフセインの引き渡しについて内輪もめが起こるであろう。そして、フセインを引き渡さなければ反米感情はさらに盛り上がってしまう。
また、フセインが自殺しなかったことを潔よくないというイラク人が少なくない。それは彼自身わかっていて、あえて拘束された可能性も皆無ではない。世界のメディアで自分の裁判の様子が伝えられるときに彼は戦略をもってはいないのであろうか。(15/Dec/2003 T.S.)

小泉首相の記者会見は、どうはぐらかすかという意図でしかなかった。憲法9条を無視しながらその上文の一部だけを引用して曲解したやりかたはとても正常な人間がやることではない。憲法や法律を自分勝手に解釈したり無視したろすることを首相がやるのなら、もう国という体裁はたもてないし、どんな治安もこの国には訪れないであろう。(10/Dec/2003 T.S.)

今日は太平洋戦争の開戦でありJ・レノンの命日。小泉氏はイラクへの自衛隊派遣の閣議決定を明日9日に予定。もし本当に正しいと信じているなら、この色々な意味のある12/8にぶつけるべきであろう。つまり気概もなく決めるという情けなさ。
今晩は近場の場末のウナギ屋へ。とくに旨いわけではない。かつて私が食い物や酒にうるさく、周囲の人はグルメ?というレッテルを私に付けていた頃。私がファーストフードも食うし、立ち食いそばも食えば、ろくなつまみもない一杯飲み屋にもいくことを不思議がった人達がいた。ただ彼らは狭量な見識をもって私を観ていただけ。日本人はどうしてもステレオタイプな見方に陥る。豊かさが様々あることは当たり前なのに流行にあまりに流される。
同様に流された人々はロシア人。昨日のロシア総選挙でプーチンの巧みなメディア操作によって与党は大勝。はたしてロシア人を日本人はアホ呼ばわりはできないでしょうね。いまだに小泉氏をまだ支持している人が多いのだし、たとえば外務省2名が殺害されたあと、TV各局の報道番組などには必ずタカ派の論客が複数出演していて、自衛隊派遣への否定的な意見を回避しようとしている。当然、メディアに対してこの人を使うようにと圧力をかけている筈。メディア規制(個人情報保護法)を進めながら様々な手練手管を使っているのだから。メディアの堕落は今に始まったことではない。ずっと前からそれを感じていなければ、あなたも無能な日本人。(8/Dec/2003 T.S.)

「風の旅人・5号」ではニューヨークが多く取り上げられているが、ほぼ共通しているのは「アメリカ的」な価値観の終焉を感じているもの。20世紀が「アメリカの世紀」であったことは皆が認めるところであろうが、その幸せなピークは1950年代あたりであろうか。1960年代以降すでにその病理は現れているし「自らを神と同等とみる」とおぼしき昨今のアメリカにいたってはお伽話しの愚者のようである。マンハッタンをバベルの塔になぞえるものもある。旧大陸・ヨーロッパでは「神に唾するような」ことはタブーであったが新大陸では無限の自由と力を求めるという事に反省はない。日本では天皇に代わって官僚が自らを神としてきた。こちらは割とせこい神である。
さて、20年ほど前デザイン会社でマーケティングやシステム開発を仕事にしながら、東西関係の消滅の後、南北問題、テロリズム、そして中東紛争が大きな課題であると様々な文献にあったのだが、全くそのままになっている。今、911以降にアルカイダの資金源はかなり制約されてきていると思うし、イラクなど低予算で効率の良いテロが行われていることもそれを示している。しかしアルカイダを殲滅してもテロリストは減らないであろう。一般人が表現手段としてのテロリズムを知ってしまったからだ。かつての「酒鬼薔薇」あたりの世代がテロリスト予備軍になると思う。もちろん普段はおとなしく優しい若者にしか見えないはず。それほどに日本は病んでいるということ。(4/Dec/2003 T.S.)

もう山を降りて新宿にいます。先日、ヒュッテが熊に荒らされとんでもないことに。急遽、山にもどって囲いだけしっかり直して来ましたが、厨房と食堂はむちゃくちゃで来春の掃除が思いやられます。今年はドングリが不作で熊にもつらい冬でしょう。
山に居る間に下界はいろいろありましたね。総選挙は生ぬるい国民の判断でしたが、これは日本人が相変わらず生ぬるい考えであることの現れでしかない。無能な閣僚を揃えた内閣はまるで子供の生徒会ですね。イラク派遣はすでにブッシュに行くと言ったから行かねばならないというだけの理由。ほぼ丸腰で行く自衛官もあわれ。
今日は東京に帰ったので久々に大きな書店へ。はたして散財してしまう。でもシオラン論である「異端者シオラン」を発見して良かった。筆者のP・ボロンの筆も冴えているようだ。彼はなんと「リベラシオン」誌のロック担当記者であったという。
上京してから電車で観る人々がとても陰鬱そうにしていて、服装も不況のせいなのか安っぽく地味で、皆生きることを楽しんでいないように思われたのだが、今日書店に来ている若い人々の顔は少し生き生きと見える。(3/Dec/2003 T.S.)


・・・日記をしばらくお休みしました。

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