日記、あるいは、ある断章の提示

2003、2/9〜5/13



御池の先の除雪は順調のようだ。ただ檜枝岐の観光案内で道のことを尋ねると若い女性がそんなの何も決まってませんと知らんぷり。対応も悪い。行政がサービス業と考えている自治体などほとんどないことを伺わせる。
TVでは小中学生の学力がおおきく低下していることを伝えていた。みなが感じていたことが数値になっただけ。出題の意味さえ的確に捉えられないようだから、たんに学力というより全ての知力が低下しているのだろう。当然、その子供の親、教師含めて知力が低下していると考えるのが妥当である。もう日本はじたばたしないで国が破産宣告してみなで楽になればいいのに金や利権を持っている奴がこのまま続いて欲しいというのである。(13/Mar/2003 T.S.)

しばらく日記が空いた。忙しかったこともあるが情けないこともある。子供達からみたら今の大人達は最低。皆自己保身に汲々としているようにしか見えないだろう。将来、小泉氏達は日本沈没の戦犯となるだろうし、彼を支持した国民もさらなる大罪を負う。私が子供なら40歳以上の大人は全て殺して日本をゼロから作り直したいことだろう。そうであるから、とうに40歳を越している私は子供達に殺されてもしかたないと思う。そう、私は生き残っていいと彼ら(子供達)に許されたなら、彼らの豊かな未来のために何が出来るかを考えよう。(8/Mar/2003 T.S.)

イラクの歴史的な美術品、資料が奪われていて、米国軍はまったくケアーしていなかったが、実は戦争前からブッシュには専門家が博物館を守るようにしつこく進言していたにもかかわらず、この事態となっている。ラムズフェルトは「盗みをする自由もあるということだ」と嘯いていたがどうも確信犯ではないか。かつて「古いヨーロッパ」発言していたが、その時見えたのは歴史を持たない米国人の後ろめたさ、嫉妬の裏返しであると言うこと。世界の文明の源であり、数千年の歴史的な遺物よりも今後イラクで配られるマクドナルドのハンバーガーやコカコーラのほうが価値があると考えているのがブッシュ、ラムズフェルド、チェイニーなのである。チンピラ達を国の頭にすえた米国民の罪であり、同じことは日本でも言える。(19/Apr/2003 T.S.)

イラクはまだまだ悲惨な状況。まだ戦闘も続く中、日本から米国の組織に入って援助するのは憲法問題もあるのだが、早々に米国支援を表した小泉氏。戦争がいいとか悪いとか言うよりも、つまり国という組織はそんなものだということが誰の目にもよく分かったことだろう。不断の努力なしには民主主義などまともな形にならないことを全ての人が肝に命じるべき。メディアなど信用できないことも皆わかったと思うのだがどうだろう。メディアのなかから個々が冷静な分析力をもって見通す力を養うこと。
6年前、たまたま山小屋を引き継ぐ時にもうぼろ切れのような日本の娑婆に愛想がつきた感があったのだが、それが見やすくなったということだけ。身の回りの細事にまぎれ、小金をまもりたいだけの老人達(もちろん若年寄りも)が恥ずかしい連中であることに真面目な若者達は気が付いている。そろそろ創造へのステップが始まりそうである。(17/Apr/2003 T.S.)

昨日はバクダット陥落と松井の満塁ホームラン。その二つのニュースを聴く前、クライアント内の送別会に参加し、社長が銘醸ワインをたくさん出してくれて銀座で饗宴であった。デュヴォーのシャンパンから始まり、締めはマルゴーの1986とムートンの1986。状態のいいこれらのワインはまだまだ実に若く10年後に飲みたいと思うがその時戦時下でないことを祈るだけだ。
バクダット陥落後もまだ爆撃は続いているようで病院にはつぎつぎと病人がかつぎこまれている。そして米国からは次はシリアだという保守派の声。フセインがシリアに逃げたからとかいろいろ情報を流している。結局、なんでもいいから都合をつけて中東をまとめて占領してしまえという意識が容易に見える。以前、最初の爆撃でフセインが死んでいても米国はそれを知らないふりをして戦争を続け米国の石油、兵器産業が儲かるようにすると書いたが、当たっていそう。おととい米国に不利な情報を流すメディアを爆撃したりと「ならず者」というのは米国の事であったことが全世界のアホ以外には明らかになった。この後、シリア侵攻を小泉が支持したら超のつくアホだということが明らかになるだけ。(10/Apr/2003 T.S.)

NHKでは五つ子の記録を再放送していた。同じ日に生まれ同じ環境で育てられるが、それぞれの個性を母親が語っていた。その個性とそれぞれの名前の響きがなんとなく対応している気がした。漢字は当然子供達には分からないから、彼らが自分を識別しているのは名前の発音である。胎教に音楽を聴かせるといこことも行われているが、言葉の響きがなにかしらの影響を与えていると言えないか。言霊ということも昔から言われている。
私は小学生の頃合唱隊にむりやり入れられていて先天的にはどうかわからないが耳は悪くないようだ。知人にクラシックの曲の一部をテープから聴かされた時、○○オーケストラだねと言ったらびっくりしていた。子供達にいい耳、いい眼、いい舌を持たせることは財産となるはず。毎日爆音だけを聞かされているイラクの子供達のことを思うとつらい。また、子供達には様々な外部情報から嘘を見抜くセンスも育てなければならない。(5/Apr/2003 T.S.)

桜は一気に満開へ。週末の花見が楽しみ。ただ、離れたところで多くの人々が毎日死んでいくことを考えると手放しで酔えない。
イラク情勢はまた米軍が侵攻をすすめ、バクダットが近いという。TVでも連日伝えていて、米国内では完全に翼賛メディア化となっているが日本国内ではやはりフジTVが米国よりの報道。この放送局はバラエティだけにしてもらって報道局は必要ないだろう。
大人達の不能さを前にして若い人はわりと素直な感覚でこの戦争に反応しているようだ。自分たちの仕事も未来もぼろくそにされて、沈没寸前の日本に手をこまねいている大人達の愚かさを思い知らされているのだから。(3/Apr/2003 T.S.)

アルジャジーラTVと米国軍の広報がやりあっていた。議論は明らかにアルジャジーラに軍配。劣化ウラン弾などの使用も判明してしまい、すでにブッシュは負けた。長期化がほぼ確実になってきたこの戦争に勝っても再選がないことは間違いないだろう。戦後復興についても米英の見解の違いが表面化してきている。
ブッシュに尻尾を振ってついていった日本政府の立場はない。戦後復興が国連主導となった場合、今度は国連に「あんたは金だけ出しな」といわれて頭を下げるしかない。残念ながら無能な政治家と官僚しかもたない国だからしかたがない。見通しもなく狡猾さもなく、もちろん誠実さもない政治家というのは何者であろう。
ブッシュが再選されないことは米国民にとっては利益である。もし再選の雰囲気があれば確実にテロが起こるであろうから。ブッシュの敗北はガス抜きになる。ただ、問題が残るのはイスラエル。右派が完全に政権の中心となってしまっているところへアラブの連帯がやや強化されてくるとしたら軋轢は高まる。(27/Mar/2003 T.S.)

NHKでは三国志、孔明と劉備をとりあげていてブッシュは劉備のつめのあかでも煎じて飲めばと思ったかたも多かったであろう。「劉備のアカ」と箱に書いてチンカスでも送りつけてやろうか。ニュースステーションには椎名林檎。若い人のとりえは、やはり真面目さ誠実さ。小泉をはじめ今の大人達に足りないものは明らかにその場の損得をこえた誠実さであろう。
前出のNHKの番組は昨年の夏のものの再放送だった。この時期にあえてぶつけたとしたら、ブッシュ、小泉など今のまぬけな政治家達へのあてつけである。孔明の子孫がいまも住んでいるところがある。「諸葛鎮」という村で孔明の教えを守っているという。私の夏の居所、小白沢ヒュッテあたりに「諸葛鎮」という看板がかけられるくらいのポテンシャルを持ちたいものである。(26/Mar/2003 T.S.)

アカデミー賞でのマイケル・ムーア氏の発言でかろうじて米国の健全さを保つことができた。逆に、鼻のまがった役者が最後にどっちの陣営にも配慮した発言をして拍手喝采だったのはとても惨めな光景。
戦争はメディア戦略の展開を見せている。どちらも自分に都合のいい報道へと偏向しているのは誰でも分かるだろう。日本でもメディアによる温度差も明らかになってきている。最初のブッシュの宣戦布告のとき、「読売」と「産経」はアメリカを支持し「朝日」と「毎日」は批判した。TVでも同様。産経系のフジTVなどは国内では自民より、海外ではアメリカよりの報道となっている。アンケート調査でもブッシュ支持、小泉支持などの割合は保守系メディアのほうが少しだが必ず高くなる。インターネット上での小泉支持率はとっくに2割台、不支持が6割以上になっている。大本営だけを情報源とする人たちと様々な情報を得るひとの間に大きな溝が出来ている。
世界的には反戦ムードの中、日本ではブッシュ支持は低いがそれを支持した小泉支持はそれほど下がっていない。TV画面で見て、ブッシュ支持はしないが小泉はかわいそうだから支持というのは中年のおばさん(庶民的、高学歴でない感じ)が代表的。なんとんなく戦争はいやだが北朝鮮のこともあるのでポチでいいだろうという情緒的な人々。戦争体験のある高年齢のひとと若者の意見はどちらにしろわりとはっきりしている。メディアに出るときに戦争と北朝鮮問題を繰り返し発言し「北朝鮮問題があるのでしかたがない」という風に思わせる自民政権の戦略は成功しているといえる。それほどに情緒的な日本人はだましやすい。これをチャンスとばかりに日本も核兵器をもつべきなどという発言まである。しかし戦争が終わればこれからの日米安保の問題点を議論すべきことなども、おばさん達を中心に忘れてしまうだろう。(25/Mar/2003 T.S.)

テロルといっても芸術での話し。J・アガンベン、28歳の処女作「中身のない人間」(人文書院)、「・・・レトリックからのの逃走はテロリストをテロルへの駆りたてたが、テロルはテロリストをその逆、つまりふたたびレトリックへと連れ戻す。このように言葉嫌いは言葉への愛=文献学へと転倒しなければならず、記号と意味はゆがんだ永続的な円環のなかで互いをおいかけあうのである。」
本屋へ寄ると万札がとぶ。ヤニス・スタヴラカキス「ラカンと政治的なもの」(吉夏社)、モーリス・ブランショ「問われる知識人」(月曜社)・・・。ブランショは若い頃極右だったそうな。始めて知ったけど若くして中庸な人間なんて信用できないということだろう。引用はまた次回。そうそう、同居人の同級生である詩人・河津聖恵さんが「H氏賞」を受賞し、面識はないが早速書店へ。なかなか見つからなかったが、他の書店でなかったのに新宿の紀伊国屋に平積みだった。買い占めはいかんよ。(24/Mar/2003 T.S.)

米国の地上軍はバクダットへいちもくさんで進んでいるが、細かいトラブルはある。味方のヘリを打ち落としたり、ジャーナリストの車が撃たれたりしている。それよりも米国の兵隊が自陣のテントに手榴弾をなげるテロが発生したという。彼はイスラム教徒であったと伝えているが、数ヶ月前、米国人によるテロが発生するだろうとこの日記で予告したことが現実化した。米軍は軍隊内のほかのイスラム教信者にどんな対応をするのか。そして今後、戦場だけでなく米国内でもテロではなくとも米国人による様々な活動が起こるだろう。ブッシュ政権を支えているキリスト教原理主義者と戦争に反対する人々との間の軋轢は高まるはず。(23/Mar/2003 T.S.)

新宿から近い居酒屋は連休だというのに結構混んでいた。あとから来たおっさんが隣に座り常連らしく私も少し話す。彼は離れたところにいるにぎやかな団体は警察かなと店主に。機動隊ですよと店主が言う。戦争がはじまって仕事が増えたから休日手当などが入ったのだろう。彼は新宿で客商売をやっているらしくひと目で職種がわかるようだ。その後交通違反の話しになり、48時間以内なら取り消してもらえるという。罰則点数は付かないが金は払うらしい。つまりその金は警察官の懐に入るという仕組み。よくある警察の身内の交通違反をもみ消すなんて朝飯前なわけだ。同じ体制が続くと様々な癒着が進むが、これは分かりやすい例。(22/Mar/2003 T.S.)

開戦後のフセインのビデオは不自然な感じがあったが、今日になって最初の爆撃下にフセイン親子がいた筈だという情報も出てきている。米国情報局発のものなのでプロパガンダの可能性もあるがかなりの確率であり得ると考える。フセインがすでに死亡していることを米国がつかんでいる場合、当然イラクへの大きな爆撃よりも油田の安全を確保することを一番に考える筈。最初、土曜に数千発の爆撃を予定していた米国であるから、もし明日以降も小さな爆撃しかせずに油田確保にむかった時はそれが裏付けられると考える。そうなれば、ほとんど死傷者もだすことなしに戦争を終えることが出来るかも知れない。しかしフセインが死亡していた場合、残された連中はクーデターまたは投降というかたちでの生き残りを計り、戦後体制の中に一部残っていくことは事態を複雑化させる。
また、このまま戦争が終わってしまってはミサイルをほとんど使えないので武器商人達は困る。軍需産業をバックにしている政府関係者はフセインが死んだことを知らないふりをしてミサイルを撃ち込ませるよう画策するであろう。石油産業をバックにもつ閣僚と軍需産業をバックにもつ閣僚がケンカし始めたらこれも裏付けになる。(21/Mar/2003 T.S.)

ついに戦争が始まった。でも土曜に始めるはずだった開戦をCIAの情報により急遽首脳陣がいるらしい箇所へのスポット爆撃が決められ、したがってブッシュも小泉も突然の開戦宣言と支持声明をしなければならなくなった。21世紀の重大な場面であるにもかかわらず間抜けなスピーチであった。前回とほとんど同じ言葉を繰り返したブッシュ。ただその勝手な米国解釈を引用しただけでまったく日本の立場での分析も見解もない小泉。所詮、小泉はワンセンテンスのキャッチコピーはなんとか言えても論理的な思考の能力に欠けているし美しいスピーチは逆立ちしても無理だと言うこと。こんな間抜けな首相を大勢で支持してきた日本人のセンスがやはり問題。
イラク戦後は当然大きな問題。駐留すれば小さなゲリラが散発的に続く可能性が大きいのではないか。いちばんの問題は民族間の闘争が顕著になることと、それを押さえ込むには大量の軍隊が必要で戦費も膨大。日本は戦後の復興などに大きな役割ができる筈だったが、まっさきの米国支持でイスラム圏すべてから疑念をもたれ、日本の政府主導の支援がスムーズに行かないかも知れない。なにより、5年くらいかけて安定させても選挙を行ったとたんイスラム原理主義系政党が主導権を取り米国排除に進むという、なんのために戦争やったかわからない結果が待っている。つまり10年後にまた米国はイスラム系政府を転覆させるために戦争をしかけなければならない。(20/Mar/2003 T.S.)

おとといのNHK教育で国宝の番組をやっていて、待庵や如庵を取り上げていたと思うが、利休がつくった意図を芸術的な面、美的な面でしか言っていない。皆さんご存じのように利休は芸術家(当時はそんな言い方はなかっただろう)というだけでなく商人でもあり政治家でもあったはず。そして最終的には秀吉に切腹を命ぜられるのであるが、茶室の原型や引用が朝鮮の民家に由来すると言う事をたんに美しいからというのでなく、対立する美意識をもち無理な朝鮮出兵をした秀吉にたいるすあてつけと見たっていいのではないか。つまりイヤミである。もし単なるイヤミが芸術として後生に認めらられたのであれあば、それも楽しと言おうではないか。
ニュース番組で筑紫氏が戦争好きな3国(米、英、スペイン)を「帝国トリオ」となじっていたが、たしかにそうだ。かつての帝国と帝国を目指す米国の趣味があったということなのだろう。日本もいまだにその手の趣味のじじいや若造はいっぱいいるみたで、ほとんどオタクの世界なのだが自分がオタクであることが分からず皆も同じ思いだと勝手に考えている。小泉の親父もそれだし、TVに露出の多い帝国趣味評論家を野放しにしているマスコミも万死に値する。(17/Mar/2003 T.S.)

米国が孤立しつつある。態度を決めていないパキスタンに対して米国は経済制裁の解除と援助(金)で票を買おうという姿勢。米国が考える資本主義とは札束でほっぺたをたたいて従わせるということなのだろう。米国保守派のおっさんが日本のインタビューを受けて、イラク人にマクドナルドとソニーを与えれば喜ぶに決まっていると発言していた。ほんとうに貧しい。
今夜のNHK教育でかつての若者向け番組「若い広場」や「YOU」などを振り返る番組を流していた。`60-`80年代の若者(私もそうか)は真面目で素直で一生懸命だったなと思った。その古い番組を見た今の若者は「危機感を感じながらも大人や社会を信じていたんだね」という感想を言い自分達はもう信じられるものが無いのだと話していた。少なくとも信じてもらえる大人になることを皆で心がけよう。(15/Mar/2003 T.S.)

日産自動車が本田を抜いて久々に2位になったと伝えているが、それよりも大事なのは日産がわずかだがベースアップを認めたこと。きびしいが社員のやる気を鼓舞するためとのコメント付き。一方、今年トヨタは最高利益を出したにもかかわらず早々にベアゼロ回答。アホの奥田会長が日本経済界の中心人物であるという事実は日本の経営者は無能だらけということ。
ビル・ゲイツがE-ジャパン構想にLinuxが優位になってきたためWindowsの営業のため日本に来た。早速自民党のなかを駆けめぐる。ゲイツ氏はどんな利権や金を用意してきたのだろうか。自民党本部で喜んで迎えていた連中はだいたい抵抗勢力の面々だからちゃんと現生かお土産もってこないと何もしてくれませんよゲイツさん。(26/Feb/2003 T.S.)

みぞれの東京。さすがにスクーターでの移動はあきらめて本数はすくないがバスを使う。昼間のマイナー路線は客もまばら。後ろの席に深くこしかけるとiPodからはラース・ヤンセンが流れる。湿った冷たい東京を行くと微妙にリズムをずらしたヤンセンのピアノが思考回路を活性化してくれる。錯誤してしまっている日本の政治システム、機能しない官僚、あいかわらず田舎者の閉じた考え方・・・今年の山小屋の料理のレシピ、海辺に作りたくなったカフェ。絶望の現実はやはり相手にしたくなくて楽しい想像へと向かう。(24/Feb/2003 T.S.)

いしいひさいち氏の近作「現代思想の漂流者たち」(講談社)がなかなか楽しい。そのなかのハンナ・アレントの注釈で「アレントにとってアメリカはヨーロッパの例外ではなく、西洋文明の夢(民主主義)と悪夢(全体主義)が先鋭的に現れる場所である」とあり、実にタイムリーな指摘である。
先日、スクーターを走らせていて信号待ちの時、ふと路傍に沈丁花のつぼみを見つける。まだ香っていないのに脳は豊かな香りを想像している。一方、武器と血の臭い、石油の臭いに涎をたらして弓を絞っている下品な人々に災いあれ。春は近いことを祈る。(17/Feb/2003 T.S.)

米国の戦争に反対するデモが世界中で行われ、ブレア首相のトーンも変わって来ている。態度を明らかにしない日本政府であるが、実は米国の戦争への協力をすでに始めている。安全保障理事会のアフリカなどの加盟国に米国に協力するように根回しし、協力しないと日本のODA(つまり金)を減らすぞと脅しているらしい。完全にパシリをやっている情けなさ。
WTO会議は混沌としている。受け入れば日本の今の米の価格の10分の1くらいのものが入って来る。いくら旨いといってもひとけた違う価格では競争できないのは当たり前。なんでこんなになってしまったかと言えば当然日本の農政の無策。無能で傲慢な連中がしきってきたから。そんな奴にぶらさっがって生活してきた無知な国民が多かったから。(16/Feb/2003 T.S.)

フランスがどこまで本気かは分からないがドイツ、ロシア、ベルギーと組んで米国と対立するかたち。フランスとドイツが仲良しなんてとっても不思議。脳天気なラムズフェルド発言が協調させたのだろうか。
日本にとっては北朝鮮問題のほうが緊急だという。でも北朝鮮のミサイルの事ばっかり言って、だから米国と仲良くしよう、ポチになろうという保守派が多いのだけれど、はたしてミサイルだけだろうか。日本の国内には北朝鮮の工作員だってたくさんいるのだから、間抜けな警察官しかいない日本なんてミサイルなどなくたってぼろぼろに出来ると思うんだけど。北朝鮮の驚異をあおって米国のポチ化を進めたい連中に金日成の強気はいい口実という訳。(11/Feb/2003 T.S.)

韓国料理屋での遅い夕食だったがBGMは韓国のポップスだった。言葉は分からないが、その響きはなぜか希望に満ちた明るいものに思える。韓国の若者は未来を信じていて、自分たちが世の中を変えていけると言う確信を持っているように感じる。あまりにも先の見えないあきらめムードの日本とは対称的だ。もちろんワールドカップでの日韓の明暗もそれを示していた。おりしも今夜の「TVタックル」では日本の財政破綻を目前に自分が辞めるまで先延ばしすればいいというまったく無策な大人達の話であった。(10/Feb/2003 T.S.)

今夜、TV東京ではイマジンの特集。その裏のフジTVには米国のポチのような軍事評論家(もちろん日本人)がイラク情勢を説明していて、日本は早く米国を支持したほうが得だと言っていた。損得だけで生きてる人ばかりではない事を彼は知らない。(9/Feb/2003 T.S.)


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