日記、あるいは、ある断章の提示

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どうも自民党(橋本派)は鈴木宗男氏を切り捨てて乗り切ろうという考えのようだ。まったく同じやり方をやっているのに見つかった物だけ都合が悪くなると排除するというのはあまりにも了見が狭い。「ムネムネ会」と称して宗男氏から金を貰っていた若手議員もいっせいに引いてしらんぷり。以前、橋本派をやくざのようだと書いた事があるが、これではその道の方に申し訳ないほどの橋本派の非道ぶり。橋本派を追われたら、宗男氏が真紀子女史と仲直りして橋本派討伐するというシナリオは楽しそうだ。でも橋本派討伐を成し遂げたとたん仲間割れはするだろうけど。(25/Feb/2002 T.S.)

ソルトレークではまた審判への疑問がとりざたされ、ロシア、韓国はボイコットしようかという勢い。それにしてもかなり露骨な米国のやりかただ。テロ以降の士気高揚のため、金メダルを取るようにあらゆる手段をとっているのではないかと見られてもしょうがない。ヒットラーのベルリンオリンピックと同じ構図である。当時と違って、今はリアルタイムで全世界に放送されているのだからずるいやり方がばれてしまうのは明白なのに実に脳天気。これでは恥ずかしくて「私はアメリカ人です」と言えなくなると思うのだが。また、審判やルールを自国に有利なかたちに引き込むというのは、実はグローバリズムも同じ手法。相手を自分の有利な土俵にのせて、搾取していくのだ。
国会では宗男・真紀子問題で盛り上がっている。ついに小泉首相への宣戦布告のようだ。はたして解散は近いか。小泉氏が女との別れかたが下手だという意見もあったが、たぶん当たっている。また、田中更迭の引き金を引かせたのは福田官房長官であることは間違いないようで、彼を明智光秀にたとえた話があったが、前から小泉内閣をおとしめるのは彼ではないかという気はしていた。卑屈な官僚といったイメージをもっていましたし。今後、大荒れして政界がむちゃくちゃになることが長い目で見て国民に利益だと考える。
ワールドカップを前にして韓国の犬を食うことが西欧の動物愛護団体などから責められていて、韓国国民はおおいに反発している。「犬を食うのは野蛮」というのが主張であるが程度の低いヒステリーは西欧の特徴だ。キリスト教などの原理主義的性格がその気性のベースではないかと思っている。米国は欧州で迫害されたプロテスタント原理主義者が中心となって起こした国ということらしい。日本のオームのようなものか。(22/Feb/2002 T.S.)

子供の頃、小遣いをもらうと弟といっしょに様々なゲームを買って家にはあらゆるタイプのゲームがあふれていた。遊びであるとともにシミュレーションでもあったわけで、勝つための方程式を解いていく作業でもあっただろう。でも、子供の頃ならゲームに勝つことだけが目的でもいいのかもしれないが、大人になっても自分がゲームの勝者になる為だけに生きているのは情けない。日本の大多数の政治家にはそのていどの幼稚さが感じられてしまう。話題の鈴木議員でもそうだ。明らかに自分だけのゲームをどう乗り切って成り上がって行くかということのために生きている。多くの官僚も定年までの(天下りも含めて)スパンのなかで自分にもっとも効率よい所作はなにかという事にのみ頭を使っている。それは数十年もゲームの規則が変わらないと言う、たいへん不思議な時代が続いたことによるし、最もおおきな責任は事なかれ主義の国民にあるのだろう。5年ほど前に私は考えた。あいつらに金を渡さないためには、自分が仕事をしないで金儲けをせず、税金を払わないこと。または物々交換にもどること。これでグローバリズムも一蹴できる。(14/Feb/2002 T.S.)

オリンピックでの日本勢の不振は予想されていたが、スノーボードのHPでも明らかなように不公正な採点もあるだろう。たんに地元有利というだけでなく、アメリカを勝たせなければならない圧力もあるのかも知れない。スピードスケートの金メダリストの1回目はフライングに見えた。陰謀は米国の得意とするところだから、裏でなにをやってるか分からない。勝つためなら何をしても良いという国民性は日本には薄い。
炭疸菌の犯人は昨年末には絞られてきているのに、まだ確定されていない。一時はイラクが関与しているという情報も出たりしたが、DNAから米国内菌であるという判断のほうが正しそう。ブッシュはアフガン以外にも戦火をひろげようろしている時だから、炭疸菌犯人が米国人であることは志気をそぐことになるので、犯人逮捕はイラクを叩いた後であることが望ましいはずで、そうなるのだろう。(13/Feb/2002 T.S.)

日本時間の明日からオリンピックであるが大変な厳戒態勢であるらしい。まずテロは不可能と言った雰囲気ですが、いくらでも手はありますよね。電気や通信網を狙われたら以外ともろいのでは。街に通じる高圧電線をすべて破壊するのはそれほど大変でもないでしょう。バックアップ電源は全てに備わっているわけではないでしょうから、全競技を継続することは出来なくなりますね。でもオリンピックの不特定な人間を狙うのは反テロの世論をつくるから違うアプローチになると思います。(8/Feb/2002 T.S.)

用事で実家へ帰ったので、せっかくだからと温泉へ走る。昼間はいい天気であったのに小雨となる。温泉へ向かう途中それが霰(あられ)となり、ちっぽけな車の薄い天井をたたく。さらさら、ぱたぱたと軽い音をたて、車中にかかっていたビル・エバンスの伴奏をしているようだ。薄暗い行き止まりの道を進みながらの思わぬ二つの音の出会い。日々の細事のなかに楽しさ豊かさは見つけられる。
本屋でP・ブルデューの「シリーズ・社会批判」を見つけ(もちろん東京の本屋で。仏原題は『テレビジョンについて』1996。日本での初版は2000年7月・藤原書店)、「メディア批判」を読み始める。とても分かりやすい本なので誰にでも理解できそう。フランスではジャーナリストからかなりの反発があったというが、日本のマスメディアに席を置く人達はこれをどう受け止めているか?たぶん日本の番組制作者の99%はブルデューの名前も知らないのかも。ゴダールの引用などもあるが、最近の若い読者には『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』を知っているのがやっとかな。(7/Feb/2002 T.S.)

政界の更迭劇はワイドショーでもおおいに取り上げられて、楽しませてもらいました。その後の内閣支持率が50%前後というのは予想通りでした。このシナリオは言われているように橋本派が作ったのでしょうし、「こんなにうまく行くとは思わなかった」という鈴木宗男氏の発言も本音でしょう。田中真紀子外相を辞めさせ、小泉内閣の支持率を落として発言力を強めるというのが橋本派の目標でした。それは達成されましたが「うまく行きすぎた」こと、今回は田中外相に非がなかったことなどで世論が注目しすぎて、古い政治勢力と情けない官僚の姿が誰にでも分かるようにあぶり出され、近い将来自分たちにNOという返答が来ることに気が付いていないかも知れません。 そもそも族議員というのは政治家ではなく、税金の流れのなかの流通業者にすぎないのです。流通のなかで利ざやを稼ぎ、ネゴシエーションで市場を独占しようとするだけ。法律でああだこうだとやっても、抜け道を見つけるのだから、流通ルートを明快にし中抜きをしてコストダウンするという、もうどこでもやっている市場のスタイルを参考にしてはいかがでしょう。
ともかく次の選挙のタイミングが重要になってきました。族議員情報のHPがたくさん出来るといいかも知れませんね。
アフガンのガイザル議長が注目されているが、先日、米国を訪問してかなり親米的な様子をニュースが伝えていた。しかしあまり米国とのスタンスを近くに取りすぎるのはアフガンの内政上の問題をふやすことにならないか。(4/Feb/2002 T.S.)


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