<トップページへ>

2011年7月の水害
鷹ノ巣から只見まで大きな被害でした


20110728〜災害記録
■当時の記録は(黒色の字)で
■今回のコメントは(青色の字)です。 ■さらなるコメントは(青緑の字)です。


【7月28日】
■R352通行止め!(7/28)
大雨でR352(銀山平<>尾瀬口)通行止めです。只見川本流がとんでもない濁流です。 この4-5年でいちばん水量がありそうで危険です。
写真は大津岐橋から下流がわを写したもの。15:00

追記)7/29、7am:今日もR352復旧の見込みはありません。定期船とバスは動くと思います。

【7月29日】
■7/29の夜の豪雨は延々と続きました。深夜に川の方から「ゴン、ゴン」という地響きの様な音が聞こえて来て、とんでもない濁流となって暗闇の中をバカでかい岩が流れていることを想像させました。

最後には泥の臭いが地域一面に立ちこめ不気味な雰囲気でした。

一夜明けた時に、左図のように赤いR352の湖に沿った部分の道路が20数か所も山崩れで通行不能。

いちばん南側の民家の先で道路が増水した川に100mもえぐり取られました。そして県境の金泉橋が崩落(黄色のX)しました。鷹ノ巣地区はまったく孤立状態となりました。

■今回、皆がいちばん驚いたのは金泉橋が落ちた事。じつは橋脚の新潟側は大きな岩の上に造られていた。その岩が洪水でえぐられて橋が落ちた。福島側は地盤が悪かったので逆にコンクリート造りで大丈夫だった。

【7月30日】
■R352寸断。(7/30)
とてつもない雨でR352寸断されています。只見川本流もいまだ濁流。赤岩の赤岩橋、2つに折れました。(追記:赤岩橋は折れていませんでした。落ちたのは大きな金泉橋) 流量計の構造物流されました。​金泉橋の状況は不明。 しかも停電しています。復旧はすぐにはむつかしそう。防災用電源を時々かけてアップしています。 写真は小白沢ヒュッテすぐ下​150mのヒルバ沢、土砂が出て道路の真ん中をながれています。​本流も濁流のまま。


R352寸断。(7/30:11am)
ここから船着き場に行く事も出来ません。写真はヒルバ沢まえのR352、道路が川になっています。 ヒュッテ少し下流の水測所が流されています。まだ本流は濁流です。

■ヒルバ沢は最近改修している。その時、地元はそれくらいの大きさ(直径)じゃもたんだろうという意見。実際詰まってあふれた。道路設計者は地元に意見を聞くことはない。工学の現場の瑕疵と言っていいが中途半端な工学設計者はかえって被害を増やす場合が日本中多いだろう。それが起こっても設計要件は変えない。

【7月31日】
■さらなる孤立。(7/31:6am)
福島側の金泉橋が落ちて、新潟側のR352が落ちて、唯一のアク​セス(かろうじて徒歩)であった湖側ですが昨夜のうちにヒュッテ​の下、元大津岐口山荘跡の先200mで山が崩れ道路を塞ぎました​。(追記:山崩れは昨日以前のもののようです7/31:11am)

これで完全な孤立となります。アクセスはヘリコプターしかありま​せん、しかし魚沼市は今のところなんの対策もしていないようで鷹​巣を見殺しという感じです。役場は土日は休み?

*対策としては大型ヘリで重機を鷹巣に運ぶしかないと考えます。​まず鷹巣地域の道をあけて湖へのアクセスを確保すれば船での物資​補給が出来るようになります。

■じつは重機が鷹ノ巣内にあった事が分かり、湖までの道の復旧へと進むことになります。

■これが大きな提言を孕んだ事実。災害時は行政が、プロの工事業者が工事にあたることになっているが、広範囲の災害の場合人手が足りる訳がない。また今回がいいケースだが奥地で業者が行きにくく、逆に現地に重機と運転出来る人間がいる場合は少なくない筈。最低限の復旧を地元民が行なうケースも考慮すべきかと。法律がどうこう言う前に人が死ぬ。役人は法律の運用例を備えておくべき。

■旅行者は救出へ。(7/31:11am)
孤立した旅行者は救出されるもよう。鷹巣への救援はなにもはじまっていません。

■この旅行者というのは車で7/29豪雨時に船着場のところから先には行けそうもないのでそこで車中泊した人。朝になったら前後の山がたくさん崩れて動けなくなっていた。後日Yさんが舟を見に行って見つけた。

■災害報告。(7/31:5pm)
鷹巣周辺、歩いて行ける部分中心の報告です。

A:高岩沢の道崩れてなくなっています。先にも同様の道路の落ちた箇所があると予測されます。
B:元大津岐山荘前から下に200m山崩れ。ここから船着き場の間に同様の山崩れ2カ所有り。
C:赤岩橋、中央が押されて橋がズレて曲がっています。
D:道路脇が川まで崩れて落ちています。
E:ほとんどの沢は土砂が出ています。
F:トモガイ沢土砂でています。
G:平ヶ岳登山口。
H:登山口から50m上、一部道路落ちています。
I:下台倉沢おおきく土砂もりあがっています。ここからさきは徒歩も危険です。

J:上台倉沢、道路も橋も落ちて全くなくなっています。
K:金泉橋落ちました。新潟側の岸が欠けて福島側を支点に浮いたままぐるーと廻って流された感じ。すぐ近くに置いたように橋があり、橋のアスファルトも欄干もほぼ無傷。(写真は新潟側から)


左の図を見れば金泉橋が落ちたことから、湖側のアクセスに望みを託すのは自然です。

この次の記事にありますが、住民で湖方面への道路復旧で危機は脱する事はできるという認識で一致していました。

まずは朝から手作業でどれくらいの復旧作業が出来るかを探ります。そして復旧作業を市にサポートを願うことになるのですが…

【8月1日】
■鷹巣地区を抹殺する気か。(8/1)
今日、鷹巣住民で船着き場までの道の整備を自力で少しやりました。その後、 魚沼市役所関係者が湖をボートで鷹巣視察に来ていただきました。上流側は落ちた上台倉沢まで見てもらう事が出来ました。

道路整備のあとに住人で話し合い、鷹巣側の見解と要求を書き上げていました。魚沼市関係者には最初に小白沢ヒュッテに寄っていただき、 前述の見解と要求を申し上げました(まずは湖までの道を整備して船でのアクセスと物資補給を確保したいなどの内容です)。つづいて若干用を得ない質問をされましたが、そのあとY課長の云った言葉に耳を疑いました。

「県知事か市長から鷹巣地区全員への退去命令が出る可能性があります」なんということでしょう、 鷹巣住民をすべて山から降ろして、新潟県と魚沼市が援助も復旧もなにもしなくて​いい状況を作ろうとしいる可能性があるということです。鷹巣地区を亡きものにしようという魚沼市の思惑は許せません。どうか皆さまの御援助とご協力をお願い申し上げます。絶対に戦い抜きます。

■停電していますが時々発電機を立ち上げ、パソコン類の充電をしながらネットの記事をアップしていました。

■当時の日記はエキセントリックな表現が目立ちますが、とてつもない災害の真っ最中で精神が高揚しているのは確かですね。記事はそのまま載せていますので過激な表現はお許し下さい。

8/1の魚沼市の視察、鷹ノ巣側の要望がされました。S氏は「これで市がやってくれるだろう」と安心した様子でしたが、私が「市は何もしないと予想される。すぐに自力作業の手順を整えよう」と提案し皆で動き始めました。

重機のスピードは遅い。工事現場までに半日はかかるだろうからSさんにすぐに重機移動を頼みました。そして道路での重機移動はふつう許可がいるので地主への確認を私がすぐに打診しました。じつはR352には奇異な土地の問題があり今回はそれが逆に幸しました。

■鷹ノ巣にあったのは中古でそうとうボロい。もう1台も中古で小型、キャタピラ部を修理中だった。1台は清四郎小屋から超低速で走らせ始めた。2日朝からもう1台の修理を数人ではじめた。小白沢ヒュッテにあったグラインダーが役に立って仮修理できた。

【8月2日】
■福島側1名を救出。(8/2:12:00)
さきほど、福島県の防災ヘリが鷹巣に到着。赤岩に残っていた1名を救助しました。 「何か必要なことはないですか?」「魚沼市は何もしていないのですか?」と不思議そうでした。

追記)何もしてくれないなら福島県から魚沼市に要請しますからとパイロットに言われ「停電で通信のために発電しなければならないので燃料が必要」と 話したら、それまでなしのつぶてだった市から燃料が届きました。

■上記、正しくは「通信のためのガソリン(発電機用)+復旧工事のための軽油」を要求しました。


■船着き場への自力の整備すすむ。(8/2)
今日、鷹巣住人で船着き場に向かって道路整備をはじめました。壊れていた重機も皆で知恵を出しながら修理して2台ですすめたので大変はかどりました。あと少しで船着き場までたどり着けるところまで行きました。鷹巣パワー健在です!

今日は不思議な光景がつづきました。なんと銀座でもあるまいに突然むこうから次々に人が現れつづけたのです。 東北電力関係や地元土木業者など3組十数名。じつは昨日の魚沼市Y課長の「全員の強制退去命令をする…」との発言に危機感をもち、昨夜のうちに地元有力者S氏に魚沼市役所と東北電力への働きかけをお願いし今日朝に動いていただいたのです。それで突然誰もこなかった被災地にじゃんじゃん人が来たという訳です。

「道路が復旧するまで工事に行かない」と云っていた東北電力はなんなんだよ。そしてこの工事は魚沼市から鷹巣住人が受けたはずだったのに、午後に突然あらわれたG社さんが「うちの下請けというかたちでやってもらう」と宣言。なんと新潟県魚沼振興局からG社そして鷹巣住人という順への受注に数時間で変更された。つまり魚沼振興局が「うちのシマではすべて俺が仕切る」という意味ですね。こちらはやることは同じなのでどうでもいいことですが、外からみれば振興局はヤクザと同じに見えてしまいます。まあ日本の公務員すべてヤクザみたいなもんです。

■あいかわらずエキセントリック。しかし東北電力の手のひらを返した様な対応には唖然としました。住民の電線が切れておちたことで電気が止まったのだろうという予想は当たっていました。

【8月3日】
■被災地の星空。(8/3:22:00)
一昨日よりは少ないけど、まあまあの星空です。

■星は綺麗だった。災害のときに星がキレイだとか紅葉が見事ということはよくある話。中越地震のときの奥只見の紅葉もすばらしかった。

【8月4日】

■昨日の道路整備。(8/4)
まずは電気が通ったことが大きい。東北電力と下請けの関係者の方々にはたいへん感謝申し上げます。

昨日も一日船着き場へむかって整備をすすめました。土砂が膨大なのでもちろん完全に撤去できるはずもなく、まずは軽トラックが通れるようにすることです。物資を運ぶ事が出来るようにしたいのです。先日書いたG社さん(この作業をG社さんの下請けというかたちで鷹巣住民がやるかたちになった)が連日来て下さっています。昨日は金泉橋まで状況を調べにいっていらっしゃいました。鷹巣住民とも長いつきあいの地元G社さんがサポートしてくれることは心強い。実はあと少しで重機1台の油圧パイプが壊れました。なので開通は本日8/4の予定です。

そして魚沼市の大桃議員が職員の方達といらっしゃいました。こちらも金泉橋まで視察に行かれ「要求はなんでも市に云って下さい」とおっしゃって下さいました。もと鷹巣住民であった民宿樹湖里の星さんも鷹巣と繋がりの深いお客さんといっしょに差し入れをもって来てくれました。こちらも橋まで行って来たそうです。私も金泉橋まで見に行きたいのですが、まずはこの道路整備を皆ですすめます。夜は差し入れの酒を住民皆で酌み交わし盛り上がりました。

その酒の席ですばらしい復興案も出て来ました。金泉橋の手前はずっと工事をしていたのでY社の様々な種類の重機が置きっぱなしになっているとのこと。鷹巣との間の上台倉は道が大きく落ちているので復旧は大変ですが、迂回路がかなり容易に出来るという事実がわかりました。つまり船着き場から橋までの整備がかなり早期に出来る可能性があるということ。かつての林道を利用するのですが、地元の地理を尻尽くした住民であるからこそ分かったことです。

また、一昨日「強制退去命令をだす…」と暴言したY課長。市の内外でも評判はたいへん芳しくない。このような人物を最初に派遣すること自体が魚沼市の鷹巣にたいする姿勢をあらわしています。


■祝開通!(8/4:6pm)
昨日最後のいちばん大きな山崩れを終了出来なかったのですが、今朝から除去作業を続けついに船着き場にたどり着きました。 これで船を使った物資輸送ルートが確保されました。電気も通ってアクセスも確保、ほぼ平時の生活ができます。道路も仮の開通なので、時間をみてもう少し幅を広げたり、泥を除去したりは必要。あと、上流側の1軒(不在)の家までが途中にかなり多い土砂があって行けないので、その部分を優先して作業したいと思います。鷹巣地域すべての家が自由に行き来出来る日も近いです。

■孤立の定義は役所の胸先三寸?(8/5)
たった今、消防署長からお電話いただきました。 その際びっくりする内容を聞かせていただきました。

署長が鷹巣のことを「孤立集落…」といったら魚沼市の人間が『市​としては孤立集落と考えていない』と発言したそうです。誰が云っ​たか聞こうと問いましたが署長は話してくださらなかった。市長の​判断と考えていいですか?と問いましたが言葉を濁されていた。

魚沼市が鷹巣を「孤立集落と考えていない」と云ったのはもちろん​我々が汗水垂らして道をあける作業している最中かその前です。つ​まり徒歩でしか行けない状況下で。

追記)直後に魚沼市役所H氏から電話いただきました。最初は「孤立集落と考えていないのが市の見解」などととぼけていましたが、私が怒り続けながら糾弾すると市が何も出来なかったことは謝りました。しかし私が「昨日我々が道を通したので、いまは孤立集落でないが、昨日までは孤立集落であったと市の見解を修正してください」といっても「出来ない」と云うだけ。誤りを認められないのは【人間のクズ】です。

*表題だけ変えました。

■簡単に言えば「事前に決めていた市の方針(山を降りる)に従わないやつらには何にもしてやらない。」ということ。しかも魚沼市の発表からも鷹ノ巣を消して存在そのものが無いことにする卑怯さ。

【8月5日】
■小出警察もグルか?(8/5) 鷹巣地域に何度か来た事がある人が心配して小出警察に聞いたら、​あそこは何も問題がないと言い切ったそうだ。「住民が下りる意志​がないから何もしてやらなくていい」という。どうも市役所と警察​がグルで強制退去のシナリオを書いたのに住民が乗らなかったので​スポイルって感じ。

そしていろいろ悪口を言っていた新潟日報さんからメールがはいりました。取材してもらえるかな?でも小出警察と魚沼市役所が取材の邪魔をすると思う。

追記)日報さんまだいらっしゃいませんね。日本の新聞記者は役人と警察検察には逆らいません。

■私は魚沼の知人からのメールで「魚沼市が孤立集落はなくなりましたと新聞で発表しているよ!」と聞いてびっくりした。新潟日報に連絡したら「小出に居る記者に取材させます」と言ったままなしのつぶて。この時から新潟日報の嘘つきは確定で、その後も前泉田知事を引き下ろすために記事捏造するウソメディアだった。

【8月6日】
■陳謝申し上げます。(8/6) いろいろ事実がわかってきて「鷹巣抹殺シナリオ」は新潟県魚沼振興局などの土木関係ではなく、どうも魚沼市+警察あたりが怪しいという状況になって来ました。振興局他には「ぬれぎぬ」を着させてしまって申し訳ありませんでした。状況が落ちついたら陳謝しにうかがえたらと思っています。

【8月7日】
■考察。(8/7) 8/1のY課長+職員+私服警官での鷹巣視察。「強制退去」させるのが目的であったのだろうが、私が課長であれば 「もうしわけないが現状は厳しく、なかなかすぐの復旧は困難と見られます。今後皆さまの生活に支障のでてくる可能性も捨てきれないので、いったん下に降りて復旧の道筋を住民と市役所でいっしょになって探って行きたい」といって住民を騙します。

ところがY課長は「県知事か市長から強制退去の命令がでると思われますが、どうしますか?」と住民を恫喝した。頭の部分は「私(課長)=県知事の代理である」のような言い回し。たぶん県知事とは面識もないだろうに。恫喝のために知事を利用。あー恥ずかし。

技量の面でも落第である。というかそれ以前に「公僕としての資質に欠ける」と思います。彼にかぎらず市職員と警察職員の気持ちを代弁すればこうだ。「魚沼市で魚沼市職員は神である。神に逆らう住民は地獄に落としてやるぞ」

恫喝された住民は当然反発し山を下りないと宣言したので魚沼市は「鷹巣は孤立集落ではない」と曲解し「何もしてやらなくていい」という判断をした。

追記)G商事会長のご意向でアルファベット表記といたしました。

■船着き場整備。(8/7:11:30)
今日は鷹巣住民で船着き場の整備です。ロープを張ってそれに大きめの流木をつぎつぎにくくり付けて行く。そうするとそのロープが全体の流木を止めてくれます。

そして船着き場付近がきれいになりました。これで船の出入りが楽。もう奥只見観光さんが桟橋を持って来ても大丈夫。ただ商売にならないからと持って来ずに定期船を運航しないかも。社会的責任を感じているかどうか企業の姿勢が問われます。

追記8/7)連絡取れて、定期船は尾瀬のバスがなくなっても運行される事を知りました。大変ありがたいです。奥只見観光さんに感謝申し上げます。詮索してすみませんでした。魚沼市役所とはおおきな違い。まあ親会社がしっかりしているからね。魚沼市はまさに「貧すれば鈍す」。 *8/7に私に電話して「バスが動かなくても定期船動くと思いますよ」と話した奥只見観光職員の方は上司に怒られているのだろうか。たんに常識的に考えて話しただろうに。孤立集落を見殺しってふつうありえない。

■奥只見観光さんからご連絡いただきました。(8/7:4pm) 普段郵送物は時々奥只見観光さんが車や定期船で鷹巣まで届けていただいていたのですが、定期船も止まっているので、その「郵便物をどういたしましょう?」とお電話いただきました。船が動くまでは住民の冬の住居に送っていただく事になりました。

ついでに定期船の運行についてもお聞きしたところ、尾瀬行きのバスがなくなっても定期船は運航していただく事を知りました。たいへんありがたいですね。でも全便きていただくのは燃料がもったいないので、なにかうまく間引きする方法があったらと思います。住民も納得してくれると思いますよ。

シルバーラインのダムサイトまでの通行が可能になって、バスが運行されれば定期船も同時に運行になるのでしょう。なお、平ヶ岳登山道は下の方は少し荒れましたが歩くには問題なし。基本的に尾根筋の道なのでたぶん只見川沿いのような大きな被害はないのではと考えています。 *8/7に私に電話して「バスが動かなくても定期船動くと思いますよ」と話した奥只見観光職員の方は上司に怒られているのだろうか。たんに常識的に考えて話しただろうに。孤立集落を見殺しってふつうありえない。

■ところがまったくのウソだったのだ。鷹ノ巣住民は電発にとって虫けらでしたとさ。観光客と違ってたいして金を払わない住民は無視して、定期船は動かさなかった。毎日など要求するはずもない。週に一、二度の便があれば地元は感謝しただろう。

【8月9日】
■ありがとう。(8/9夜)
今晩はついに一匹も見つけられなかった。 洪水のあと皆で必死に復旧作業をしていたころ、毎晩ヒュッテのガラスに張り付いてピイカピイカと光って私を慰めてくれていたヘイケボタル達…


■じつはヘイケボタルでなくヒメボタルであることを数年後に知ることとなる。

【8月11日】
■また下がった。(8/11)
湖の水位また下がりました。明日は階段の掃除をしよーっと。 この時期、つまり高校野球がはじまるとぐんぐん水位がさがるんですよ。節電だなんだいっても世の中変わらず。

定期船再開は遅れる気配。だれかが圧力かけているのでしょうか?なお、下界で私の悪口をいいふらしている方がいらっしゃることを確認しました。千里眼なんです。

追記8/19)なんと定期船今年いっぱい運行しない。奥只見観光は「鷹巣住民殺し」か。 *8/7に私に電話して「バスが動かなくても定期船動くと思いますよ」と話した奥只見観光職員の方は上司に怒られているのだろうか。たんに常識的に考えて話しただろうに。孤立集落を見殺しってふつうありえない。

【8月12日】
■400平方kmにひとり。(8/12)
じつは誕生日なんだけど、今日は鷹巣の住人がお盆などですべて山を下りて静まり返​っています。 たぶん400平方kmにわたしひとりの誕生日! 山手線内の面積の6倍くらいかな。

さっきバカボン(猫)が暗​闇の方にむかってじっと警戒していました。なにか獣がき​ていますね。

【8月13日】
■パトロール。(8/13)
朝5時、鷹巣地区内パトロール。住民が誰もいないので熊がでやすくなる。 なので地区を車でまわって警笛をならす。 いまのところ気配なし。

なにせ山の実がまったくならなかった年に山を下りた後、食堂をあらされた経験があるから。熊が掴んだ穴のあいた鍋は保存していますよ。

【8月14日】
■パトロール2日目。(8/14)
朝6時、今朝も鷹巣地区内パトロール。住民が誰もいないと熊がでやすくなる。 なので地区を車でまわって警笛をならす。 気配なし。

■水害の前に予定していた子供合宿。いちどは中止を決めていました。しかし電気が通り、湖からのアクセスが確保された事、さらに変更先の宿など急に見つからないため、再度の実施の要望も来ました。

地元にも協力いただき湖をボートで子供達を渡らせ合宿が成功。そしてボサノヴァミュージシャンの中村善郎さんからのプレゼントの曲に載せてビデオも作りました。


■災害現場への遠足。(8/16)
小学生が合宿中。中学受験の子供達なので、朝6時から夜9時まで勉強ですが、もちろん遊びもたっぷり。いつもは尾瀬に行って来るスケジュールなのですが、橋と道が落ちているで行けない。なので100mに渡って道が落ちた上台倉沢までの遠足です。

あちこち崩れた風景を見て来た子供達と先生も現場のすさまじさに唖然。自然の破壊力の大きさを肌で感じる事が出来たでしょう。でもすぐに川が落ち着いて透明度があり、水量も少なくなっていたので水遊びへと転進。先生もいっしょになってはしゃいでいました。





♪『山の誕生日』 中村善郎

♯ヒュッテのHP見ていた善郎さん、櫻井が一人で水害後の山に残り誕生日を迎えていたことを知り、急遽iPhoneで録音しながら曲を創り櫻井にメールで送ってくれたのが『山の誕生日』です。




……………………………………………………………………………………………


■工事の法令にも問題点も
左の図は7/31の写真にもある下台倉沢。

ずっと昔になるのだが、R352を造る時に川があれば橋を作るか下に土管を入れて水を流す。下台倉沢は大水のたびに川の場所が移動する事があった。道路を作る直前にふだんと違う位置に川が移動していた。

図の青色の川がかなり曲がってから只見川に合流していてなんか変だ。じつは工事まえは水色部を通っていた。

しかし道路工事は現状が必ず優先される。以前水色部でそちらが無理のない設計だとしても道路を最初に造った時点の青色部に土管を入れる。そして今回の著しい増水では流れ易い水色部を通り大量の土砂が残った。

このあと川の位置を変更する事は出来ない。最初に造った位置が法令で決まり移動出来ない。道路を造る前の長い時期が水色経路だったとしても青色の時に役所が最初に造って決めたら動かせない。

うっとうしいね。地元の人はその前後をすべて知っている。役人は地元民の意見は聞かない。役人が正しくて住民はバカだという意識が未来も続く。